ときめきスタイル社 店長Sの『東京彷徨かわら版』

Since1991年。たたかう古着屋『ときめきスタイル社』店長(社主)Sによる情報発信ブログです。雑誌掲載コラム、スタイリングの数々。そしてファッション及び服飾雑貨に関する考察などを掲載しております。

John Lobb 『Davos』 ジョンロブ ダヴォス さらば

John Lobbの『Davos』。モンクストラップチャッカ、といったところで90年代のジョンロブである。 ロブパリながらもドイツ経由で入手したものである。

 

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アッパーのレザーのシボがペッカリーを彷彿させるが、浅草、今宮、各地の革職人氏に見ていただくと、グレインレザー、すなわち型押しのカーフではないかとのことであった。 シルバノラタンジにもペッカリー型押しのブーツがあったと記憶するが、このDavosは、柄の出方も自然で、ペッカリーを謳ってもいない。

 

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ライニングのレザーも肌理が細かく、このレザーでグローブなんぞ作りたいほど、しなやか滑らか味わい深い。

 しかしながら、この『Davos』。残念ながら(でも無いが)一週間前に手放した。 トゥのとんがり具合が気に食わない。 ブランキーニやオールデン、ラッセルモカシンや旧ダナーで育った僕にはこのピンピンさが合わんのである。 何か途端にミスマッチになってしまう。

ジョンロブなんだぜ、と心のなかで吹聴しながら街をさすらっても、気分が上がらない。 似合う人、買ってくれ、と、買取屋さんに手放した。

 

状態95%の極上品なれど、買取価格はべらぼうに安い。

ああ、手放すとなればこんなものか。

 

これでジョンロブを手放すのは3足目である。

 

世間の評価と自分の気分は寄り添わない。 合わんもんは合わんのである。

さらば。