ときめきスタイル社 店長Sの『東京彷徨かわら版』

Since1991年。たたかう古着屋『ときめきスタイル社』店長(社主)Sによる情報発信ブログです。雑誌掲載コラム、スタイリングの数々。そしてファッション及び服飾雑貨に関する考察などを掲載しております。

『さらば東京』

僕には判官びいきの気があって、『ときめきスタイル社』にやってくるお客に対しても、仲間と連んでドカドカやってくるヤツよりも、ひとりぼっちでやってきて、伏し目がちに買い物しているコに対する方が数段優しくて、別にえこひいきしているわけやない。いにしえよりハグレモノだった僕からの、同類項に対する「ささやかなるおもてなし」てなもんである。 音楽に関しても同じで、数の力でなぎ倒すようなバンド、集団には興味がなく、EXILE論外、AKBもってのほか、て言いたいところやけど、ま、彼女たちには『カチューシャ』てな名曲があり、これなんかあがた森魚が歌ったら似合うんとちゃうかいな。 さて、先日の朝日新聞の別刷り「be」で、忌野清志郎率いるRCサクセションが取り上げられていて、フォークからロックへの移行期についての記事だった。 当時僕は東京の学生で、ほぼリアルタムにこの期のRCに触れていたけれど、仲井戸麗市(チャボ)がギターで加入後の怒濤の快進撃誠に凄まじく、KOの学園祭、そして日比谷野外音楽堂、オープニング前から総立ちの、こぼれ落ちんばかりのスタンドの最後列、その隅っこに僕も潜んでいたのである。 梅津数時率いるホーンセクション『生活向上委員会』をズラリとバックに従えて、チャボギターが唸りまくり、清志郎が開脚跳びを披露すればするほど僕は寒くなり、たぶん「~ダゼイ!イェ~い!!」なる言語を拒絶してしまう体質なのだろう。元はといえばこの2ライブも、KOは上田正樹、日比谷はなんと前座(!!)のあがた森魚率いる『ヴァージンVS』を楽しみに出向いたまでである。 さて、なかなか更新のないこのブログやけど、毎年春ごろに歌を掲載していて、そして今回は『さらば東京』なのである。歌詞には東京の地名がズラリと並び、思えば愛おしい場所ばかり。何よりも我が居を構えた神楽坂、そして千鳥ヶ淵(一番町)! 歌っているのは加奈崎芳太郎で、その昔、RC加入前の仲井戸麗市とフォークデュオ『古井戸』を組んでいた。その後ソロとなり、ますます冴え渡る圧倒的声量、誤魔化しのないボーカルと、醸し出されるロマンチシズム、奥底に潜む無頼。 この人のライブはなかなかのもんです。気が向いたら是非一度お試しを。
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さて、8年間に及ぶ第二期東京生活。少々長居をしすぎたみたいやね。そろそろ腰を上げよかいな。そう、僕も「さらば東京!!!」なのである。 次はどこに住むかって?! それは謎です。 なぞなぞではありません。 それでは又!!