ときめきスタイル社 店長Sの『東京彷徨かわら版』

Since1991年。たたかう古着屋『ときめきスタイル社』店長(社主)Sによる情報発信ブログです。雑誌掲載コラム、スタイリングの数々。そしてファッション及び服飾雑貨に関する考察などを掲載しております。

ときめきスタイル社 - since 1991

『ときめきスタイル社の歴史』

ときめきスタイル社の外観

ときめきスタイル社

今回は、皆様からのリクエストの多かった、ときめきスタイル社の歴史について語ろうかな。

そう、この古着屋が出来たのは1991年4月の事である。

大学卒業後、5社ほど広告代理店を渡り歩き、さあ、自分で会社を立ち上げようと、温めていた名前が『ときめき広告社』。

それが、溜まりにたまった自分の服や小物を処分しようと、我が愛車SAAB900turboのシートをフラットに押し倒し、トランク全開、屋根にまで荷物を縛り付け、南港フリーマーケットに一度出店した事がきっかけで、新たな方向に舵を切り、その半年後には古着屋をオープンさせていた。

名前転じて『ときめきスタイル社』。

服や雑貨を売るのではない、それらを身につける事にって醸し出されるであろう、ときめくライフスタイルを提案するんやという矜持であった。

外壁も内装も手作りされたときめきスタイル社

外壁も内装も、全てイチから手作り『ときめきスタイル社』

  最初は広告屋をやるために、大阪西天満の『大江ビルヂング』(僕の生家のすぐ近所。幼少時から目を付けていた。最寄り駅は淀屋橋。)や、はたまた心斎橋は東急ハンズの裏手の『大阪農林会館』等を回っては事務所探しをしていたけれど、

(大阪農林会館5階に家賃5万の部屋まで見つけていた。 ちなみにこのクラシカルな趣の建物は、当時は一階のスーパーをのぞいては完全事務所ビルやったけど、今では服屋たくさん、美容室よーけ、雑貨屋たんまりの商業ビルへと変貌し、カフェな気分のまったり具合で、非常に残念な事である。)

そう、広告代理店やるなら街中が鉄則で、媒体社(TV局他)、スポンサー(あえて、クライアントなんていわないよ)、そして飲屋街の近所やないと何かと不便やけど、服屋をやるには場所など関係なく、エエもんあればお客は向こうから来るのであり、アメリカ村はハナから却下していた。

 で、大阪のはずれ、八尾なる地にて『ときめきスタイル社』は産声をあげたのである。

なぜ八尾なのかって?話せば長くなるからまた別の機会に。

でも、ま、よーするに、八尾という街が大いに嫌いだったのがその主理由で、ならばこそ、八尾の中でも最も八尾らしきところという事で、寂れ行くシャッター通り商店街のそのまた奥地、‘河内音頭発祥の地’なる常光寺の門前にて店開きしたのである。

客は来たのかって?それが結構来たんだよ(「深夜食堂」リスペクト)。そう最初から、てなもんで、まずはフリマで客がつき、彼ら彼女らに聞くところ、京都の美大生(セイカ、京造)が結構多く、感度の良さそうなヤツに的を絞ってフリマでチラシを手渡して、「店においでよ、楽しいよ。」

 旧車カブやベスパ、ランブレッタでトコトコ八尾まで参じるヤツ、神戸や岸和田からもトンガったヤツらが押し寄せて、どどどッ!と爆音、バーキン7で乗り付ける大芸に通うボンてのもいた。

逆に八尾の客はほとんど皆無、ゼロに近く、ヤンキーが怪訝な顔をして、遠巻きに眺めていたものである。

ときめきスタイル社店内

楽しい『ときめきスタイル社』店内

  そうこうしているうちに京阪神エルマガジン社3兄弟、『Lマガ』、『Meets』、『SAVVY』が取材にきてくれて、特に初めて目を付けてくだすった『Meets』編集部の沢田眉香子女史(シビれる名前や!)、カッコええ写真のサコカメラ氏、編集長の江弘毅氏、大変お世話になりました。

  その後、全国区進出はソニーマガジンズ『PeeWee』の取材で口火を切り(発掘者、当時副編、のち編集長の出水秀和氏、僕のエッセイ担当の八島康生氏、ありがとう)『CUTiE』(今はご近所、隣組)『Olive』(スタイリスト大森伃佑子さん遠路はるばる。お泊まりは心斎橋日航、リッチやな。)『Zipper』(「新鮮」、「微笑」の祥伝社から、この手のストリートファッション誌が出たのは新鮮でした。)

その他色々々....、おかげで全国の皆さんからごひいき頂き、今このブログを読んでくれているコも当時からの熱心なお客、読者、信者のコやと思うけど。

ま、そんなこんなで『ときめきスタイル社』のネーミング、誕生秘話の前座噺その一ということで。

  それでは又!と行きたいところやれど、実は最近ちょくちょくお問い合わせを頂くことがあり、「別の業種で新しい店を始めたんですか?」てなもんで、「へ?!」、聞いてみると、どうやら『ときめきスタイル社』という全く同じ名前で、マッサージ関連の商売を始めた店が出来たそうで、(伝え聞くところによると、経営者は、我がときめきスタイル社のお客だったらしい)しかし、僕とは全く、一切関係なく、誰かに任せている、てなこともありません。

のこのこ出かけていっても僕に会う事は出来ないよ、念のため。

ブログ第一回目にも書いたけど、唯一無二、正真『ときめきスタイル社』は現在休眠中で、僕は今は東京です。よろしくね。

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ときめキッズ


 今やコレクターズアイテムの、ときめきスタイル社特製紙袋である。最初は単なる赤ギンガムの袋やったけど、ときめきをまねて、アメ村の古着屋数店が同じ柄の袋を使いだし、カワイイ古着の記号としてイメージに乗っかろうとしたようやけど、我がときめきは他店との鮮明な差別化をはかるべくCIを導入し、すべての袋に僕自ら手書きでキャッチコピーと店名を書き入れた。

 上記の『イカス』が、オリジナルバージョンだったけど、この部分に書き込むキャッチフレーズには、『私はカワイイ』『ええで』『他では買えんな』『全国区』『またね!』『又行くで。』等々豊かなバリエーションがそろっており、中でも一番人気が『失神するで。』であった。

尖端的クラバーのマストアイテムであり、『街のおしゃれチャンプ』の小道具として、各女性ファッション誌々をにぎわせたものである。

 

それでは又!

 

 

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